送信をいかに素早く行うか
画像をマルチキャストで複数に送るものを作っています.そこでなるべく信頼性を保ちながらできるだけ早く送信を完了したいと思っています.
今までは受信側でUIに合うよう受信画像をリサイズしていたのですが,送信側ではじめに縮小しちゃえばその分送るデータサイズも小さくなるじゃんと友人に気づかされ修正.
BufferedImage readImage = ImageIO.read(openFile); // 別のクラスでFileのopenFileを取得している double ratio_image = (double) readImage.getWidth() / readImage.getHeight(); // 元の画像の横/縦 double ratio_panel = (double) panel_width / panel_height; // 表示するエリアのサイズの横/縦 if(readImage.getWidth() <= panel_width && readImage.getHeight() <= panel_height) { // エリアをはみ出さない小さい画像の場合そのまま、大きい場合縮小 image = readImage; }else { if(ratio_image > ratio_panel) { // 16:9よりも横長の場合、横にあわせる image = readImage.getScaledInstance(panel_width, -1, Image.SCALE_DEFAULT); }else { image = readImage.getScaledInstance(-1, panel_height, Image.SCALE_DEFAULT); } bufferedImage = new BufferedImage(image.getWidth(null), image.getHeight(null), BufferedImage.TYPE_INT_ARGB); Graphics2D g = bufferedImage.createGraphics(); g.drawImage(image, 0, 0, null); g.dispose(); }
これを今までは受信側で行ってたのを送信側に移植. 容量が小さくなって送信も早くなりました. ただ,送信時のフォーマットで今まではbmpでできてたのにpngとかにしないと 画像データを配列に直した時正しく格納されないのが不思議.
修正コメントも募集中です @tjd5gtmd8wtjpp
JTextAreaとJScrollPane
Javaにおいて,テキストエリアにスクロールバーが表示されず なんならテキストエリア表示すらされないことが起きたのでその解決した方法をメモ.
/* 修正前。テキストエリアが表示されない */ chatArea = new JTextArea(); chatArea.setBounds(849, 30, 239, 399); chatArea.setEditable(false); chatArea.setLineWrap(true); chatArea.setWrapStyleWord(true); JScrollPane chatAreaScroll = new JScrollPane(chatArea); contentPane.add(cahtAreaScroll); // contentPaneはJPanelのオブジェクト
JScrollPaneにJTextAreaを入れてaddするのはあってたんだけど,サイズ設定(setBounds)が間違ってた.
chatArea = new JTextArea(); chatArea.setEditable(false); chatArea.setLineWrap(true); chatArea.setWrapStyleWord(true); JScrollPane chatAreaScroll = new JScrollPane(chatArea); chatAreaScroll.setBounds(849, 30, 239, 399); // ここでsetBounds contentPane.add(cahtAreaScroll);
あくまでJScrollPaneのサイズとして設定すべし.
<参考> https://oshiete.goo.ne.jp/qa/1455500.html
方針を変えてもなお募集中です @tjd5gtmd8wtjpp
新年号明けましておめでとうございます
にんです.
こんにちは,こんばんは.
お久しぶりです.さて時代は明けて令和元年.平成31年内に投稿しようと思いましたが無理でした.世間は年明けムードな中,私は一里ぼっちで本を読んでいました...
だいぶ空きまして,実はこの間にも文献やその他本には当たっていましたがブログにしていませんでした.ダメダメですね.
今回は印象に残ったので頑張ります!
子どもは40000回質問する
著:イアン・レズリー,訳:須川綾子
出版社:光文社
発売日:2016/4/19
メディア:単行本
私が知的好奇心について興味を持って調べていた時にブログでこの本を書いている方がいらっしゃって気になりました.
平成,明けて令和の時代,教育を受ける(知識を得る)コストは下がっています.MOOCをはじめYoutube等教材はありとあらゆるところに転がっています.しかしそこに真摯に向き合えるかどうか,自ら知を獲得しに向かえるかどうかはその人の知的好奇心に依存します.そこで私はこの「知的好奇心」に着目しています.
今回は
- 経済的な余裕
- インターネット等技術革新
これらが子どもの好奇心に与える影響について面白かったので共有したいと思います.
ヒト(チンパンジー属も一部含みます)は,帰るべき場所があると認識しているとき,探索を促されるといいます.つまり衣食住が十分に備わっているほど,外に出てみようと思うわけです.
タイトルにもある通り,子どもは質問を繰り返します.それは「なに」「どこ」から「なぜ」「どうやって」へと成長に伴い内容も変わっていきます.それに応えられるか(質問の内容に答えられるかではない),また逆に子どもに自然と質問し考えさせる時間を与える余裕があるかがカギになります.
親は経済的余裕があると精神的にも余裕が生まれ,目先の利益にはならないであろう質問を子どもに与えるなどの行為が見られます.さらに子どもは多くのコミュニティー(習い事)に参加し,「なぜ」「どうやって」を表明するすべを訓練していきます.
食べることで精一杯の家庭ではそうもいかないです.どうしても「ああしなさい」「これはダメ」となりがちです.
勘違いしてほしくないのは,経済的余裕がないと子どもはダメになるみたいな意味ではないし,どちらが良い悪いの話ではないです.このような傾向があるという話.習い事が多くスケジュールが過密な子どもはそうでない子どもに比べて一人でじっくり考える時間が取れないというのもありますから.
それに付随して,インターネット等技術がどう影響するかに関しても興味深いです.本書では技術の進歩の有効性を認めながらも楽観視せず批判的にとらえている点が印象的です.
尋ねれば瞬時に答えを教えてくれるインターネットでは探索の労力が奪われる,「何を尋ねればよいか」がわからない場合それを教えてくれることはない.とのこと.
一部まったく同意します.本当すぐに答えが出ますから,そのトピックに興味があって自ら能動的に調べようとしない限り頭には入ってきません.むしろ何も知らないのに満足している「無知なのに満足」状態に陥りかねません.好奇心を持って取り組んでいる人とそうでない人ではかなりの格差ができてしまうでしょう.本書では,Googleの検索部門を統括するミット・シンガル氏の言葉を紹介していました.
”機械が能力を高めると,むしろ質問はいい加減になるのです。”
また大学を卒業していない親のティーンエイジャー以下の子どもたちは社会経済的な地位の高い親の子どもに比べメディアに接する時間が90分以上長いといいます.しかしその時間の多くは「アングリーバード」に費やされるといいます...
インターネットは,好奇心を長時間保つミステリーを唯一の答えのあるパズルにしてしまいます.しかし私はこれはいい意味でもあると思います.答えのわからないミステリーを細分化して,一つ一つの答えを見つけ,目的へと近づいていく.このプロセスは大変重要だと考えます.また本書では知識以外の「21世紀型スキル」のようなスキルを過度に重視する風潮に懸念を示しています.知識こそが好奇心を育てると.たしかに既にそこにある背景を知っているほうが意欲は刺激されますが,知識はむしろインターネットで積極的に調べることで獲得できるのではないでしょうか.
私はインターネット推進派です.好奇心を高めること自体にもインターネットという大海を活用できると考えています.というか今の時代使いながら自身を高めていかなきゃ話になりません.ただ本書で述べられている記述もまったく正しいです.PC・タブレットを与えてはい終わり,ではなくそこからどう広げていけるかを考えなければなりません.
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友達にこのブログを話したところ,「有名でもない人がこんな文章ばっかだと誰も見ないよ」と言われてしまいました.なので今後はcssを勉強してみたり,あとはパワポのスライドみたいな形で紹介するのもいいかと思いました.
勉強してみます!
有名になれない人ですが募集中です.
@tjd5gtmd8wtjpp
定期券買うときは冷静にかつしつこく
にんです.
こんにちは,こんばんは.
本日は本の紹介ではなく,私のしょうもない話を聞いてください.皆さんにとっては当たり前のことかもしれないですし,読んでて「こいつ馬鹿だな」とかもどかしく感じるかと思いますがお付き合いいただけますと幸いです.
これは以前の話です.新年度は通学定期券を買わなければなりません.ただ通学証明書は学校に行かなくては手に入りません.その年度の通学証明書がないと定期は買えないと思っていました(ここも先入観だった...).そのため今まで片道の交通費は仕方なくかけていました.もちろん地元の最寄り駅の駅員さんには尋ねましたよ?ただ,
「通学証明書は学校に行かないともらえないのですが,片道分の運賃はいただけたりしないでしょうか。」
「この定期券は経路にJRやその他鉄道会社を含んでいますのでこちらでそのような対処は出来かねます。」
「はあ。わかりました。」
的な流れでした.そして学校で通学証明書をゲットし,いざ再出陣.
でも学校の駅でもう一度,
「これからこの通学証明書でJRが通っている駅で定期券を購入したいのですが,そこまでの交通費っていただけたりできないですかね?」
と先ほど断られていたのでダメ元で聞いたら,
「あ,じゃあこのチケット(定期券購入証明書みたいな名前だったかな)もって定期買う駅の駅員に渡して。」
と言われたのです.貰えたことに驚きましたがこの時は”ああ、通学証明書があればいけるんだな”ぐらいにしか思っていませんでした.
そして本年度,再び定期を買う日.やはり通学証明書はありません.それとなく地元の駅の駅員さんに,
「通学証明書はないんですけど,学校までの片道交通費っていただけたりしないですかね?」
と前回よりもさらにダメ元で尋ねたところ,
「すみません.JRその他鉄道区間が混在していますのでそういったことはできません。」
と言われてしまいました.私の中で『通学証明書』は必須だったので,”まあそうだよな”くらいにしか思わず仕方なく電子マネーで改札を通過,学校に向かいます.ここで以前の定期券購入証明書の話題を出していれば気づけたのでしょうが,『通学証明書』に持っていかれていた私はその話題を出しませんでした.
しかし電車の中で冷静になると,”電子マネーに履歴は残るし,定期券購入証明書なくてもこれが証明になって運賃免除できんじゃね?”
と感じ始めます.気になるのでJRの駅で駅員さんに再度尋ねます.
「通学証明書はないのですが,今日定期券を買う予定です.通学証明書をもらいに一度学校に向かいたいのですが○○駅(地元)からここまでは同じ鉄道会社ですよね?この区間だけ運賃をいただけたりすることはできないものでしょうか?」
さっきよりも冷静に質問できました.すると駅員さんはしばらく仲間と話しあい,
「いや,そこのみどりの窓口で去年の通学証明書でも定期券買えますよ。」
んんんんんんんんん??まじか,それは知らなかった.
「そうなんですか.では○○駅(地元)からここまでの交通費は...」
「それはそのままその電子マネーで改札通ってください」
もらえません.くそ.
そしてみどりの窓口.去年の通学証明書を見せて定期券買えました.ここで一言.
「○○駅からここまでの運賃って定期買う予定だったならもらえないんですか?」(しつこい)
「あー。お客さんここまでこの電子マネーで来ました?」
「はい。そうですけど。」
「それじゃダメなんです。○○駅で定期券購入証明を切符で買ってハンコをおしてもらわないとダメなんです。」
むむむむむむむむ??やっぱそれあんの?
「え。その制度やっぱりあったんですか?○○駅でダメって言われて。実は以前学校からJRの駅まで行くときには定期券購入証明書をもらえたんですけど。(ここでやっと具体的に話題に出す)あ、でも電子マネーには○○駅から今日来た履歴残ってますよね?」
「はい、でも購入証明書とハンコが必要ですので...」
「そうなんですか。」
まあ地元からここまで数百円でしたし,新年度で定期を買おうとする人が後ろで並んでいたので,ここで泣き寝入り.定期も買えたし.
以上が今日の出来事です.いやー私馬鹿ですね.四年間,交通費無駄にしてきたわけですよ.
つまり,この件で,君たちが得るべき教訓は…
1.通学定期,通学証明書今年のじゃなくても買えるよ.
2.定期買う駅まで行くのに切符で定期券購入証明書をもらおう.
2.おかしいと思ったら最後まで訊こう.
3.常に冷静に事実を頭で確認しながら話そう.
となります.
はあ…でも電子マネーに履歴あるんだしいいじゃないですか。ねえ?
っていうか,結局新しい通学証明書を学生証に張り付けたから今日みどりの窓口のお姉さんが押してくれた古い通学証明書へのハンコ,捨てちゃったけどいいのな?笑
制度のほころび,融通利かせてほしさ,自分の無知無力さを痛感した本日でした.
こんなバカですが募集中です.
@tjd5gtmd8wtjpp
新年度明けましておめでとうございます
にんです.
こんにちは,こんばんは
年号決まりましたね.「令和」.万葉集のことはよくわかりませんが,響きは気に入りました.変わるのはもう少し先ですが新年度でもありますし,気持ちを入れ替えていきましょう.よろしくお願いいたします.
さて,新年度一発目はこちらです.
「目的思考」で学びが変わる~千代田区立麹町中学校校長・工藤勇一の挑戦~
著: 多田慎介
出版社: 株式会社ウェッジ
発売日: 2019/2/16
メディア: 単行本
以前,工藤先生(勝手に先生と呼ばせていただきます,ご容赦ください)の別の著書『学校の「当たり前」をやめた』を読みまして感銘を受けたため書店で本書を見つけたときには即買いしました.
本書では工藤先生の様々な学校改革,また子どもたちや保護者の取り組みが書かれています.しかしこれは本書にも書かれているのですが従来の教育の方法をただ否定するものではありません.自分の生きている社会を肯定的にとらえてみることから始めてみるというのが工藤先生の考えです.
ということで今回も子供たちの「自律」がテーマになっています.大人たちの決まりきった「教育観」を考え直し,学びの機会を決して奪わないようにというのがメインの主張です.
皆さんが教師になったとしましょう.
あなたが新年度,清々しい気持ちで学校につくとそこに髪の毛をワックスで固め,ピアスをはめ,上履きのかかとを踏みながら歩いてくる生徒を見つけました.
さてあなたはどう感じ,どうしますか?
「なんだその恰好は.ピアスなんか開けて.校則違反だぞ」なんて言葉が思い浮かびませんでしたか?
しかし,この状況もう一歩考えてみましょう.
その「校則」はなぜあるのでしょう.なぜピアスを開けることがダメなのでしょう.生徒にしっかりと説明できる自信はあるでしょうか.
私は正直ありません.かかとを踏み潰すのは「いざというとき転ぶと危ないからしっかりと履いておけ.」くらいなら言えるでしょうか.でも「そういう時にはちゃんと履くし,普段スリッパ使ってる人はもっと走りづらいだろ」なんていわれたらどうしましょう. 笑
そう,つまり「規則でダメだから」で終わらせてしまうのは何も改善にならないのです.表面上だらしないと思われる人でも中身まではわからない.本質を見る必要があるのです.
本書では髪を染めてピアスを付けた管理作業員さんのエピソードが紹介されていました.
ただ,本書では決して中身「心」を教育することに重点を置いているわけではありません.「人の心なんて教育できるものではない」とも言われています.
差別をするなと一斉に教育されても,ある人にはそういった差別心がふとした時に起こってしまうことは往々にしてあります.しかし「これをあらわにしたら相手を傷つけることになる」,「ここで相手と不用意な対立を生むのは得策ではない」と気付けることができれば意識的にその生まれてしまった差別心を行動に移すことはないでしょう.心も大事だが,それ以上に意識でコントロールできる「行動」が大事なのだとおっしゃっていました.
学校は”人とつながり,社会で生きていく力を身につける場所”です.「子どもたちのためになることはできるだけ社会と同じにする」とおっしゃっています.
ー学校ってすごいよ。物理実験室は変な道具がいっぱい。音楽室、綺麗な楽器と怖い肖像画。放送室、学校中がステージ。なんでもあってまるで一つの国みたいです。こんな変な建物はほかになくて、私は好きです。ー
そうすると道徳の授業も考えさせられますね.みんなを好きになる必要なんてないのですから.美しい精神ですが,押し付けることはあまり意味のないことなのかもしれません.
しかし最近脳をインターフェース化するというニュースを見たような気がしますが,これが実現した場合心の内にあるそういった心が,コントロールできずにコンピュータの文面に表れてしまうなんてことがあるのでしょうか.それは困ります…
積極的に対話をし,当たり前を見つめなおす.目の前の小さなことを少し変えてみる.そんなことから工藤先生の改革は始まっているようです.
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工藤先生と木村泰子さん(大阪市立大空小学校初代校長)がともに影響を受けたという岡本薫さんの本が紹介されていました.
『教育論議を「かみ合わせる」ための35のカギ』
『日本を滅ぼす教育論議』
『なぜ日本人はマネジメントが苦手なのか』
これらが次の候補かなあ.でも研究計画書の準備もしなくちゃなあ…
どしどし募集中です.
@tjd5gtmd8wtjpp
自らを律する(立するじゃないんだ)
にんです.
こんにちは,こんばんは.
本日はこちらを読了いたしました.
学生を自己調整学習者に育てる~アクティブラーニングのその先へ~
著: L・Bニルソン
訳: 美馬のゆり,伊達崇達
出版社: 北大路書房
発売日: 2017/07/14
メディア: 単行本
自己調整学習とはアメリカの教育心理学者であるバリー・J・ジマーマンを中心に提唱されている概念です.これは動機付けやメタ認知などの様々なプロセスを自ら見つめてコントロールし,学習を主体的に進めることです.昨今強調されている「生涯学習」のためにはこの自己調整は欠かせないものになっています.
自己調整ができる熟練した学習者は,学んでいる内容に焦点を当てるだけでなく自分を取り巻く感情や環境などを包括した学習状況を自ら改善していきます.それにより内的に動機付けがなされ,自らのために学習を進めていくことが可能になります.
ではこのようなことができる学習者を育てるにはどうしたらよいか,これを提案されているのが本書です.
スクローさん(Schraw, G. , 1998)とジマーマンさん(Zimmerman, B. J. , 1998)はそれぞれ自己調整学習の3つの段階を提案しました.
(スクロー / ジマーマン)
1.計画 / 予見
2.モニタリング / 遂行・意志コントロール
3.評価 / 自己省察
2人とも類似したモデルです.
本書では
・コース開始前に「このコースでA評価を取るにはどうしたらよいか」を自分で考えて記しておくこと.
・小テストなどはフィードバックをなるべく早く与え,誤答を分析し記録すること.
・コース終了後,このコースを次に受ける後輩に向けてアドバイスの手紙を書くこと
などがあげられていました.
基本的に自分自身を見つめなおし記しておく「ポートフォリオ」のような活動を推奨しているように感じました.これらの活動にとられる時間を厭わないことが重要であるとも強調されていました.
実は私の大学にもe-portfolio的なのが存在しています.しかしこれはほとんどの学生には利用されていないといいます.この原因はずばり「授業としてその活動が組み込まれていないから」だと思います.
本書では実際の大学のあるコースでこれら(実際にはもっとあります)の活動を授業の一環として導入しています.そのため学習者はそれらの活動を授業中に促され,身に着けていくことができます.
従来では講義を受けて,たまの小テストを受けて最後の期末テストやレポートで評価を得るという流れでした.しかしここではそのような総括的評価に限らず,それぞれの段階で自らを見つめなおす形成的評価を導入しています.つまり期末テストでいい点を取ることが目標ではないのです.あくまで1要素です.
なんならテストの問題を自分たちで作成をしています.教員に採用されるように適切な問題の作り方を積極的に学びます.問いを自分たちで作ることが学習につながることに着目しています.
結果だけでなくプロセスを重視する考え方ですね.
評価に関しては非常に考え物ですね.1回の期末テストのみで評価されるのは確かに重圧もかかります.この自己調整学習において感情も一つの要素ですので,この「不安感」は動機付けにもいい影響は与えないでしょう.
以前別の本でも評価方法に幅を持たせている例が紹介されていました.基本的に評価を得る方法を学生に任せるもので,レポート・プレゼンテーション・用意されたwebテストなど各自で選んだ方略で得た知識を「証明」することが推奨されていました.
特に小学生などの子どもたちでは,このように自分が持っている,または新しく得た知識について周りの人に好きな方法で伝えることができるのは学習が少し楽しいものになる気がします.
本書は「学生」という言葉を使っていることからも大学生などの高等教育を受ける人を対象にしていると思われますが,これを基盤に小学生の児童などにも応用できるのではないかと考えています.「学び方を学ぶ」ことは早いに越したことはないのではないでしょうか.自律した子供たちを育てるために,
"さよならハウス、さよなら大好きだった私たちの家、さよなら、ママ..."
もっと募集中です.
@tjd5gtmd8wtjpp
頑張ります
にんです.
こんにちは,こんばんは.
さくらが咲き始めました.
…
…はい特にエピソードありません.早速行きましょう!
今日はこれです.最近発売されたやつですね.
Appleのデジタル教育
著: ジョン・カウチ,ジェイソン・タウン
訳: 花塚恵
出版社: かんき出版
発売日: 2019/03/18
メディア: 単行本
こちらはAppleの教育部門初代バイスプレジデントであるジョン・カウチさんとハーバード大学の研究員であるジェイソン・タウンさんが共同で書かれたこれからのあるべき教育についての本です.
ジョン・カウチさんは2017年に学生の学ぶ力やモチベーション改善に関する最先端研究の支援のためにハーバード大学に属する研究機関に出資をし,ジェイソン・タウンさんはそのハーバード大学にてモチベーション・学習・テクノロジーに関する調査を行っているそうです.
そのため,この本でも「モチベーションの重要性」は強調されていました.私自身も学習モチベーションに注目しているので,大変興味深く読ませていただきました.
今回は「長期的」がキーワードな気がします.
”目の前のモチベーションを上げるためにパッチのような処置を行うだけでは短期的な解決にしかならない.”これはエジソンの映画教育を例に挙げています.
学習者への期待に関しても考え直す必要がありそうです.すぐに成果が出ることだけを期待してはいけません.短期的にはいくら失敗しても構わないのです.
従来のテストによる評価方法だけでは,「成功」を測るのには不十分で,これはさらに外発的モチベーションを誘発します.やはり長期的に必要なのは内発的モチベーションです.
また,Appleなのでやはりテクノロジーを大いに使って例を示されています(タイトルもデジタル教育ですものね).デジタルネイティブな子供たちはやはり夢中になっていろいろ試し熱中します.学習者には十分なテクノロジー使用環境を提供し,それぞれのペースでそれぞれに必要な学習を進めるべきだとします.平等ではなく公平に,”公平に…行こうぜ”
ただ,テクノロジーの有用性に関してはすごく説得力があり読んでいるこちら側もワクワクしたのですが,逆にデメリットのようなものを深く言及していらっしゃるところはあまり多くありませんでした.ここは両者の視点で議論を聞きたかったですね.
いかに子どもたちに学んでいることへの関連性を持たせ,学習モチベーションへと結びつけるかが授業設計に重要な点です.そのためには教員の方々の役割を大きく変える必要があるのです.できるだけ教員と学習者の距離を近くする必要があります.
これには教員の絶対数を増やすことも重要なポイントです.1人の教員に対し30人以上の子どもを全員成長させようとするのはかなり厳しいものがあります.ただテクノロジーの力で補うことは可能でしょう.
今の小学校教員の方々は子どもたちとの関わりを求め,子どもたちの成長を切に願うものの,他の業務や決められたカリキュラムをやりきらなければならず思うように実現できないのではないのでしょうか.
新しい教育は学習者を中心とします.がちがちに固まったカリキュラムを教える能力はもはや必要でなく,子供たちの興味や可能性を見極めることが重要になります.有用なツールを提案することは外部からでも可能ですが,この能力は現場にいらっしゃる方だけが可能なことです.
これは先ほどのような動機で勤めていらっしゃる教員の方々にとってはむしろ楽しい業務になるのではないでしょうか.教育の形が変われば教員も増える可能性はある,どこかでパラダイムシフトが必要なのではないでしょうか.
未来の宝の成長を願うのはみな同じなはずなのに,そのための教育が過去の時代にとどまっているのはもどかしいものです.頑張りましょう!
引き続きtwitterフォロワー募集中です.
@tjd5gtmd8wtjpp