たまりば

教育をメインに幅広いテーマで本の紹介,感じたことなど様々な情報を流して共有していく.文章中心の飾らないブログ.

新年号明けましておめでとうございます

にんです.

こんにちは,こんばんは.

お久しぶりです.さて時代は明けて令和元年.平成31年内に投稿しようと思いましたが無理でした.世間は年明けムードな中,私は一里ぼっちで本を読んでいました...

だいぶ空きまして,実はこの間にも文献やその他本には当たっていましたがブログにしていませんでした.ダメダメですね.

今回は印象に残ったので頑張ります!

 

 

子どもは40000回質問する

著:イアン・レズリー,訳:須川綾子

出版社:光文社

発売日:2016/4/19

メディア:単行本

 

私が知的好奇心について興味を持って調べていた時にブログでこの本を書いている方がいらっしゃって気になりました.

 平成,明けて令和の時代,教育を受ける(知識を得る)コストは下がっています.MOOCをはじめYoutube等教材はありとあらゆるところに転がっています.しかしそこに真摯に向き合えるかどうか,自ら知を獲得しに向かえるかどうかはその人の知的好奇心に依存します.そこで私はこの「知的好奇心」に着目しています.

 

今回は

  • 経済的な余裕
  • インターネット等技術革新

これらが子どもの好奇心に与える影響について面白かったので共有したいと思います.

 

ヒト(チンパンジー属も一部含みます)は,帰るべき場所があると認識しているとき,探索を促されるといいます.つまり衣食住が十分に備わっているほど,外に出てみようと思うわけです.

タイトルにもある通り,子どもは質問を繰り返します.それは「なに」「どこ」から「なぜ」「どうやって」へと成長に伴い内容も変わっていきます.それに応えられるか(質問の内容に答えられるかではない),また逆に子どもに自然と質問し考えさせる時間を与える余裕があるかがカギになります.

親は経済的余裕があると精神的にも余裕が生まれ,目先の利益にはならないであろう質問を子どもに与えるなどの行為が見られます.さらに子どもは多くのコミュニティー(習い事)に参加し,「なぜ」「どうやって」を表明するすべを訓練していきます.

食べることで精一杯の家庭ではそうもいかないです.どうしても「ああしなさい」「これはダメ」となりがちです.

勘違いしてほしくないのは,経済的余裕がないと子どもはダメになるみたいな意味ではないし,どちらが良い悪いの話ではないです.このような傾向があるという話.習い事が多くスケジュールが過密な子どもはそうでない子どもに比べて一人でじっくり考える時間が取れないというのもありますから.

 

それに付随して,インターネット等技術がどう影響するかに関しても興味深いです.本書では技術の進歩の有効性を認めながらも楽観視せず批判的にとらえている点が印象的です.

尋ねれば瞬時に答えを教えてくれるインターネットでは探索の労力が奪われる,「何を尋ねればよいか」がわからない場合それを教えてくれることはない.とのこと.

 一部まったく同意します.本当すぐに答えが出ますから,そのトピックに興味があって自ら能動的に調べようとしない限り頭には入ってきません.むしろ何も知らないのに満足している「無知なのに満足」状態に陥りかねません.好奇心を持って取り組んでいる人とそうでない人ではかなりの格差ができてしまうでしょう.本書では,Googleの検索部門を統括するミット・シンガル氏の言葉を紹介していました.

 

”機械が能力を高めると,むしろ質問はいい加減になるのです。”

 

また大学を卒業していない親のティーンエイジャー以下の子どもたちは社会経済的な地位の高い親の子どもに比べメディアに接する時間が90分以上長いといいます.しかしその時間の多くは「アングリーバード」に費やされるといいます...

インターネットは,好奇心を長時間保つミステリーを唯一の答えのあるパズルにしてしまいます.しかし私はこれはいい意味でもあると思います.答えのわからないミステリーを細分化して,一つ一つの答えを見つけ,目的へと近づいていく.このプロセスは大変重要だと考えます.また本書では知識以外の「21世紀型スキル」のようなスキルを過度に重視する風潮に懸念を示しています.知識こそが好奇心を育てると.たしかに既にそこにある背景を知っているほうが意欲は刺激されますが,知識はむしろインターネットで積極的に調べることで獲得できるのではないでしょうか.

 

私はインターネット推進派です.好奇心を高めること自体にもインターネットという大海を活用できると考えています.というか今の時代使いながら自身を高めていかなきゃ話になりません.ただ本書で述べられている記述もまったく正しいです.PC・タブレットを与えてはい終わり,ではなくそこからどう広げていけるかを考えなければなりません.

 

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友達にこのブログを話したところ,「有名でもない人がこんな文章ばっかだと誰も見ないよ」と言われてしまいました.なので今後はcssを勉強してみたり,あとはパワポのスライドみたいな形で紹介するのもいいかと思いました.

勉強してみます!

 

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